実技講習内容(カリキュラム)
このカリキュラムは校長の遠藤晴行著「雪山登山」及び「アルパイン・クライミング」(山と渓谷社刊)から抜粋したものです。入校者はテキスト「雪山登山」を購入して下さい。
★雪上技術
1.ピッケルの持ち方
・ピッケルの名称
・ヘッドを持つ 2種類 ブレードが後ろが基本の持ち方
・シャフトを持つ 2種類 カッティングと登攀の補助
2.キックステップ
・緩傾斜の登降 靴底のゴムのパターンを上手に使う
・急傾斜の登降 靴底のゴムの前後のエッジを使う
・トラバース 〃 サイド 〃
3.滑落停止法(アイゼンを脱いで) 繰り返しの練習が重要です。
・滑落停止技術 上半身の体勢〜座って〜滑る 下半身の体勢にも注意
・胸式 ピッケルのブレードの位置、上半身は半身、脚の広げ方に注意
・腰式 女性やうつ伏せになるのが怖い人に向いている。止めにくい
・初期制動 転倒したらまず初期制動、そして滑落停止技術に入る
・腰制動 すべって尻餅をついた時
・背面制動 仰向けに転倒した時
・うつ伏せ制動 下降中に前向きに転倒した時
4.アイゼンの装着
・装着の姿勢
・装着の注意
・装着後のチェック
5.アイゼンワーク
・アイゼン装着時の歩き方と注意 足の幅と向き、上げ方、転倒の原因(アイゼン同士、スパッツとの引っ掛け)
・フラットフッティング 登降、トラバース、ピッケルとのコンビネーション
・フロントポイント 前爪四本を使用、ピッケルとのコンビネーション
★雪上確保技術(スタンディング・アックスビレーは雪が多い場合に可能)
1.ロープワークの基本
・ハーネスとの連結 2種類 通し8ノ字結び、8ノ字と安全環の連結
・セルフビレー 2種類 ロープとディージーチェーン
・ロープの巻き方、解き方
2.確保技術
・確保支点の作成
・灌木、ハーケン
・スノーバー、バイル 縦&横埋め込み
・確保法
・ジジ、ATC
・肩絡み、腰絡み
・スタンディング・アックスビレー(雪上確保)
3.コンティニアス
・大阪方式
・ロープのセット
・止め方
・東京方式
・ロープのセット
・止め方
・タイトロープ
・ロープのセット
・止め方
4.固定(フィックス)ロープ
・作成法、・使用法、・回収法
★幕営技術
1.テント幕営
・幕営位置の決定
・場所の大きさと傾き、風向き、雪の量
・テント入り口の決定、ブロックの作成、トイレの位置
・テント内での過ごし方
・荷物の整理 靴、登攀具
・炊事、翌朝の準備、パッキング
2. 雪洞構築
・雪洞の位置、掘り方と仕上げ
・雪洞内での過ごし方
3.ビバーク
・ツエルト
・簡易雪洞
★スノークライミング(雪洞講習の際に行います)
1.雪壁登降&雪稜登攀と雪庇
・アックス&アイゼンワーク
・スノーバー支点と確保法
・雪庇の通過法
★雪山技術
1.ラッセルワーク
・ワカンの使用法
・ワカン使用の深雪でのラッセルワーク
・つぼ足でのラッセルワーク
2.雪崩への対応技術
・雪質と弱層テスト
・ビーコン捜索法
・埋没体験
★アイスクライミング技術と岩壁登攀技術
1.アイスクライミング技術
・アイゼンのフロントポイント技術とフラットフッティング
・ダブルアックスの持ち方と刺し方
・アイススクリューの使用とV字スレッドの作成
2.冬期岩壁登攀技術
・アイゼン、手袋を着けての岩登り
・トップロープでの登攀と懸垂下降
★その他
1.レスキュー技術
・雪上ツエルト搬送、ザック&ハーネス搬送法
2. 高所登山医学
・高山病と対応法